こんばんは。介護福祉士のハレくん(@harekunoku)です。
介護って、利用者さんの残存機能を活かす事が重要だとよく言われますよね。利用者さんが自分で出来る事まで介護士がやっていたら、その利用者さんの状態はドンドン悪くなっていき、介護度も上がってしまうので、残存機能を活かした介護を意識するのは正しいと思います。
残像を残すのが飛影、残存機能を活かすのが介護士。と覚えて下さい。
残存機能を活かすという事は、利用者さんが自分で出来ない事を介護士がサポートするという意味ですが、それって、身体的な所は目に見えるので分かりやすいんですが、認知症対応に当てはめて考えるとちょっと分かりにくいですよね。
という事で今日は、認知症の方に対して、介護士側がどこまでサポートをすれば良いのかを考える上で、支援範囲や支援方法をスムーズに導き出す方法について解説していきたいと思います。
では行こう。
認知症の症状の出方に注目
認知症の中核症状の内、利用者さんの症状がどの症状で、どのくらい強く出ているかという所を最初に観察すると支援範囲が導きやすくなります。
ゲームに例えると、次のステージのボスキャラが、どれくらいの強さなのかを知っておく事で、どんなパーティー編成にすべきか、どれくらいレベルを上げておけば良いか、という事が判断できますよね。そんな感じです。
ここで一旦、認知症の中核症状をズラッと並べていきます。ズラーッといきます。
①記憶障害(物事を記憶する事ができなくなる事)
②見当識障害(自分の今の状況が把握できなくなる事)
③理解や判断力の障害(理解力と判断力が低下している状態の事)
④実行機能障害(物事の計画を立てた後、その計画を効率よく行う事ができなくなる事)
⑤失語(自分の気持ちを言葉として表現する事や、相手から自分に向けられた言葉の意味を理解する事が難しくなっている状態の事)
⑥失認・失行(自分の身体状況や、自分の体と物との位置関係が分からなくなる事)(これまで日常的に行ってきた事ができなくなる事)
以上の6つが認知症の中核症状です。この6つの症状の内、どの症状がどれくらい強く出ているかを最初に観察します。
※認知症について詳しく学びたい方、基礎基本の知識を完璧に取り入れておきたい方は、コチラの記事を併せて読んでおいて下さい↓
【介護福祉士が解説】全国民必須の知識!認知症の基礎知識と基本対応 - 介護職員の戦闘力が上がるブログ
理解力と判断力の低下が著しい場合
認知症の中核症状について分かってもらえた所で、ここからは、具体的な例を出して説明していきます。
ご利用者にAさんという方が居たとします。その方には認知症があります。暫く観察した結果、症状として③の、理解力と判断力の低下が著しかったとしましょう。
そういった場合、理解力と判断力が必要な状況下においては手厚くサポートする必要があると判断できる訳で、Aさんが理解と判断に割く脳のリソースが小さくなるように支援しようと、道筋が立ちます。(実際はもっと複雑になると思いますが)
道筋が立つと、Aさんの身の回りの環境を出来るだけシンプルにするだとか、介護士側がある程度の判断をして、最終判断だけAさんにしてもらうようにするだとか、やるべき支援がポンポン出てきます。
認知症対応の初動(まとめ)
認知症の方に対して、どのような支援をすべきかと最初に悩んだ時、まずは認知症の中核症状6つを並べてみて、どの症状がどれくらいの強さで出ているかを観察して、どんな時に手厚くサポートすべきかを考えるようにすると、支援範囲や支援方法がスムーズに浮かんでくるので、かなり効率的です。
まず6つの中核症状を並べてみるというシンプルな事をするだけで頭の中が整理されてシンプルな思考回路になるんです。
勿論これだけ考えておけば良いという話ではなくて、利用者さんの性格や価値観によっても支援方法は変わってくるので、支援方法を導き出すための1つの要素にすぎないんですが、効率的に正確な答えが導き出せるので、是非意識してもらえたらと思います。
という事で今日はこの辺で。
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