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【認知症の中核症状】見当識障害について介護福祉士が解説【時間・場所・人が分からない】

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こんばんは。介護福祉士のハレくん(@harekunoku)です。

 

いきなりですが、コチラのツイートをご覧下さい↓


まさかの認知症の研修受講義務化でございます。僕はコレ賛成で、介護の仕事やってて認知症の知識が無いのでは格好つきませんし、知識が有る無いでアンガーマネジメント出来るかどうかが変わってくる事もあるので、認知症の研修受講義務化が虐待件数の減少に少なからず繋がると思います。

 

夕方、赤く煌めく川を流れる、真っ白な発泡スチロールを見て、『今日は麻婆豆腐にしよう』と思う事があると思いますが、そのくらいのレベル感で虐待件数も減るでしょう。

 

という事で今日は、認知症の中核症状の1つ、見当識障害について、深めに解説していきます。

 

深くいく。

 

認知症の中核症状

認知症には以下の中核症状があります。

 

①記憶障害
②見当識障害
③理解や判断力の障害
④実行機能障害
⑤失語
⑥失認・失行

 

KKK(今日はこの中の、見当識障害について覚えて帰ってもらいます)。

 

見当識障害とは

見当識障害とは、時間・場所・人の判断が出来なくなっていく障害の事です。

 

そしてこれ重要なんですが、基本的に、時間→場所→人の順番で判断出来なくなっていきますジバニンと覚えると覚えやすいです。

 

見当識障害の症状が軽い内は、時間の判断が出来ない程度ですが、症状が重くなるにつれて、場所→人の判断が出来なくなっていきます。

 

時間

時間の判断が出来なくなるとはどういう事かと言うと、単純に現在の時刻が分からなくなるだけでなく、今日が何月何日かという事や、今の季節も分からなくなっていきます。レミオロメンの名曲は8月6日でしたよね確か。

 

訪問介護をやってる介護士さんは何度も目にした事があると思うんですが、利用者の方が真夏に上着を何枚も着ている事がありますよね。その上コタツにまで入っている事もあると思います。焼き土下座くらい暑そうですよね。

 

あの現象は、ただ高齢になって体感温度が分かりづらくなっている事だけが原因じゃなく、見当識障害が作用して季節が分からなくなっている可能性もあります。

 

場所

場所の判断が出来なくなると、近所のスーパーまでの道のりが分からなくなるどころか、家の中の何処にお風呂があるのかというような事も分からなくなっていきます。

 

時々ニュースで、高齢者が行方不明になっていて、物凄く遠い場所で見つかっている事がありますが、その行動の殆どは、見当識障害の影響だと思います。自分が何処にいるのかが分からず、気づけばかなりの距離を移動していたパターンです。

 

症状がかなり重くなってくると、人が分からなくなります。身近な人との関係性だけでなく、自分自身が誰なのかも分からなくなる事があります。

 

症状としてよくあるのが、自分の妻を自分の姉だと認識していたり、亡くなった自分の母親がまだ生きていると勘違いして、母親が居ない事を心配に思ったりします。

 

また、鏡を見て、自分ではない誰かが鏡に映っていると思ってしまう事もあります。

 

どのような対応をすべきか

見当識障害に関する知識が全く無い状態で、見当識障害の症状を目の当たりにすると、「アナタの言ってる事は間違ってますよ!」と否定したい気持ちになります。確実に。イライラするはずです。

 

ですが、怒ったり、間違いを指摘してはいけません。絶対に。なぜかって、認知症の周辺症状(BPSD)を引き起こしてしまうからです。

 

周辺症状とは、中核症状が原因となって出現する症状の事です。中核症状が地震だとしたら、周辺症状は火災です。火災を起こさないようにしなければいけません。

 

周辺症状でよくあるのが、暴言です。見当識障害が原因で暴言に発展する事が非常に多いです。前澤友作の残高くらい多いです。

 

例えば、亡くなっている母親が帰ってこないと主張されたとして、「もうお母さんは亡くなってるでしょ!!何言うてるの!!」なんて否定してしまうと、「お前こそ何を言ってるんだ!!」と、その場がヒートアップしていく事間違い無しです。暴言が飛び交います。

 

そういう時は、「心配ですねー。もう少し一緒に待ってみましょうか」等と声をかけて、別の事に意識を向けてもらえるアプローチをした方が良いです。そうすれば周辺症状を予防できます。元栓を閉めて火災を防ぐ。

 

ただ1つ問題があって、レビー小体型認知症の場合、記憶障害が軽度で、見当識障害が重度といったケースが割とあります。

 

このケースの場合は、その場しのぎのテクニックでは通用しない事もあるので、ゆっくりと、穏やかな口調で事実を説明するのが得策となる場合もあるので注意して下さい。

 

最後に

これが見当識障害です。知識があると、『これは見当識障害の症状だな』とワンクッション置けるので、感情的になってしまう頻度が減らせると思います。

 

ただ、ご家族が家で一日中、見当識障害の症状の対応をするのと、介護士が仕事中だけ対応するのとでは、精神的な普段が格段に違います。しらすとアジくらいの違いがあります。

 

冷静に対応すべき事を頭では分かっていても、ご家族の立場ではそれが難しいので、ケアマネや介護士側がそこの面で最善のサポートやアドバイスをしてあげられると良いですね。

 

という事で、認知症の中核症状、見当識障害についてでした。需要ありそうなら、しばらく認知症特化で記事を書いていきますね。

 

おやすみレミオロメン。おやすみメン。

 

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