こんばんは。介護福祉士のハレくん(@harekunoku)です。
特大ニュースが出てましたね。『レカネマブ』という名前の、アルツハイマー型認知症に効く新薬の製造販売が決定したそうなんですが、この薬、従来の認知症薬に比べ、認知症の進行を遅らせる効果が高いんだそうです。ソース記事置いときます↓
アルツハイマー病の新薬「レカネマブ」、厚生労働省部会が製造販売の承認を了承 - ライブドアニュース
早口で3回続けて言えないような名前の薬ですね。絶対言えない。この薬の詳細については介護福祉士の僕が語る事はできませんが、分かっている事として、レカネマブをアルツハイマー型認知症の早期段階で投与する事によって、進行を抑える(遅らせる)事ができ、その効果は従来の認知症薬よりも高い。という事でした。
ただ、このレカネマブに対する世間の声は、鳥羽一郎の歌の歌詞に出てくる海くらい荒れていました。荒れ方が尋常ではありませんでした。親父の海。まぁこの辺の話は記事の後半でさせてもらって、ここからは、老化によるもの忘れと認知症による記憶障害との違いについて簡単に解説していきます。
レカネマブ誕生によって、認知症の早期発見・早期治療の重要度が爆上がりしたので、ここは確実に抑えておきましょう。
老化によるもの忘れと認知症(記憶障害)の違い
①忘れている事を自覚しているかどうか
「今日の昼ごはん何食べたんだっけ…忘れたんだけど…」のように、忘れている事に対する自覚がある場合、それは認知症による記憶障害ではないと判断できます。
②どこまで忘れているか
体験の一部を忘れているか体験自体を忘れているかも、もの忘れと認知症の違いです。昨日家族で外食した時に食べた昼ごはんのメニューを忘れるのがもの忘れ。家族と外食に行った事自体を忘れるのが認知症による記憶障害です。
③助言に効果はあるか
コチラの助言に効果があるかないかも、もの忘れと認知症を判別するための材料になります。例えば、「朝食べた物は、麺!」と助言すると、「そうだった、うどん食べたわ」と思い出す事ができるかどうかです。
④判断力への影響を見る
老化によりもの忘れが激しくなったとしても、判断力は低下しません。認知症の場合は、判断力も低下するので、判断力への影響も見るようにして下さい。
老化によるもの忘れと認知症の初期症状の違いはこんな感じです。この4つさえ意識していれば、よく一緒に過ごす周りの人が認知症の初期症状に気づけると思います。この知識が無いと、認知症の症状が出ていても、「もう歳だからね〜」でスルーしてしまうので初期段階から治療を開始する事が出来ません。
麻雀にしても、大三元を知らなければ、大三元の手牌が完成していてもスルーしてしまいます。それと同じです(違います)。①②③④、抑えておいて下さい。
レカネマブに対する世間の声
最後に、認知症新薬のレカネマブに対する世間の声を紹介します。こんな感じでした↓海。
〇年間約400万円もかかる薬が保険適応になると現役世代の負担が計り知れない
〇認知症の老人に多額の税金使うくらいなら若者のために使ってくれ
〇12.6%で脳内の浮腫、17.3%で微小出血が報告される副作用って…こんな薬承認して大丈夫なのか
〇認知機能低下を半年程度遅らせる薬に多額の税金を投入する価値は無い
〇自費でやれ
リアル〜。賛成意見は殆どなく、厳しめの意見に溢れていました。『認知症が治る薬』なら話は違っていたんでしょうが、『認知症の進行を遅らせる薬』なので、費用対効果が割に合わないと判断した人が多いんだと思います。
ただ、こういう意見を見て直ぐに「そーだそーだ!」ってなるのも養分脳だと思うので、続報出るまでもう少し待ってみましょう。動かざることお局の如しです。
認知症について学びたい人が増える
レカネマブがこれだけ話題になると、認知症について興味を持つ人や学ぼうとする人が一定数増える事が考えられます。そうなると、既に介護や認知症対応に関して人に教えられるスキルのある介護業界人としてはチャンスかもしれません。レカネマブの情報を追いつつ、世間の動向に敏感になっておくのも良いかなと思います。
以前に認知症の基礎知識と基本対応について世界一分かりやすく記事を配信しているので、よかったらそっちも併せて読んでみて下さい↓
以上でございます。おやすみ大三元。
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