肩こりハンパない。
こんばんは。介護福祉士のハレくん(@harekunoku)です。
先日、認知症の基礎知識と基本対応に関するガチ記事を書いんですが、見てもらっていますでしょうか。
リンク↓
【介護福祉士が解説】全国民必須の知識!認知症の基礎知識と基本対応 - 介護職員の戦闘力が上がるブログ
今日の記事は、認知症に関する応用的な内容になっているので、基礎知識と基本対応に関する記事をまだ読まれていない方は、お先にそちらを読んでもらえると、内容がスッと入ってくると思います。スッと。スーー…ッと。
という事で今日は、最も対応が難しい認知症の症状出現パターンについて書いていきたいと思います。
では行こう。
認知症の中核症状(主な症状)
本題に入る前に、認知症の中核症状について、簡単におさらいしておきましょう。(基礎知識と基礎対応の記事を読んだ方は読み飛ばして下さい)
認知症の中核症状には、以下の6つがあります。
①記憶障害
(物事を記憶する事ができなくなる事)
②見当識障害
(自分の今の状況が把握できなくなる事)
③理解や判断力の障害
(脳の情報処理能力の低下により、理解力と判断力が低下している状態の事)
④実行機能障害
(物事の計画を立てた後、その計画を効率よく行う事ができなくなる障害の事)
⑤失語
(自分の気持ちを言葉として表現する事や、相手から自分に向けられた言葉の意味を理解する事が難しくなっている状態の事)
⑥失認・失行
(自分の身体状況や、自分の体と物との位置関係が分からなくなる事)
この6つなんですが、認知症になったからといって、これらの症状が全て強く出るわけではありません。
人によりますし、認知症の種類にも進行度合いにもよります。
最も対応が難しい症状の出現パターン
この中で、最も対応が難しく、ご家族の介護負担が大きくなる症状出現パターンが、②(見当識障害)と③(理解や判断力の障害)の、2つの症状が強く出ていて、記憶障害等、その他の症状が軽度の場合です。
このパターンが最も対応が難しくなります。プロの介護士でも、どうすれば良いのか分からない状態に陥る事があります。
見当識障害の症状は、自分の今の状況が分からない。目の前の人物が誰なのか分からない。といった症状で、理解や判断力の障害は、物事を理解し判断する事が難しい。といった症状ですが、
この2つの症状が同時に出現するとどんな症状の出方になるか、具体例を挙げて説明します。
具体例
20年以上前に亡くなった自分の父親がまだ生きていると思っていて、「親父はどこに行ったんだ?」と探し始めます。(見当識障害)
この症状に対して、「お父さんはもう亡くなっていますよ」と声をかけると、こんな反応が返ってくる事があります。
「亡くなったのか。で、いつ帰ってくるの?」
理解と判断力の障害の症状が出てますよね。
亡くなっているから帰ってこないという、理解と判断ができなくなっています。
もし、記憶障害の症状も強い場合は、「お父さんが帰ってくるまで、庭の草抜きでもしながら待ちましょう」のような声かけをし、違う事に気を逸らしてもらう事で、症状が一旦収まる場合が多いです。
ですが、記憶障害が軽度の方にそういった声かけはできません。
言われた事を覚えているので、「まだ帰ってこないな…」と、時間の経過と共に更に不安にさせてしまいます。
記憶障害が、ご本人やご家族にとって吉となる事も実際多いんです。今の心境を忘れられない事の方が苦しい場合もあるんです。
忘れないという事なので、同じ主張が四六時中続く事もあり、ご本人やご家族、介護士の精神的負担はかなり大きくなります。
どう対応するのがベストか
じゃあどう対応すれば良いんですか?
と思いますよね。
ベストな対応として、普段から、明るく活動的に過ごしてもらう事を意識する必要があります。
普段の生活スタイルがどうかによって、症状の出現頻度が変わるからです。
誰でも同じですが、塞ぎ込んで暇な生活を送っていると、心配事が頭をよぎって不安になる事がありますよね。
そうならないように、出来るだけ人との関わりを増やしたり、気分転換になる事をする習慣を身につけてもらう事が重要です。
デイサービスに行ってみたり、習い事をしてみたり、地域の集まりに行ってみたり、ペットを飼ってみたりするのが有効だったりします(ペットに迷惑がかからない場合)。
そして症状が出た時は、その都度、ゆっくり分かりやすく説明する必要があります。
亡くなっているお父さんを探しているなら、「お父さんは平成20年に亡くなってますよ」と説明すると、「そういえばそうだった」と落ち着かれる事もあります。お父さんの遺影を目につく所に置くというのも効果的です。
しかし、上述してきた通り、対応が非常に難しいパターンなので、どんな対応をしても、理解してもらえない時があります。
「確実に効果がある」と言い切れる対応が無いんです。
なので、症状の出現頻度をいかに少なくできるかを考えるのが、ご本人やご家族、介護士の負担を軽減するための最も重要なポイントになります。
ヘルパーさんが来てくれた日は、その後一日中穏やかに過ごされる事が多い、なんて話もよく聞きます。
明るく活動的な生活をしてもらうために、どうアプローチして提案するかを考えて実行するのがベストな対応となります。(他にも良い案あれば教えてもらえると嬉しいどす)
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