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【介護夜勤】寝たきりの方がコールを押す回数が多くなる理由【改善方法】

こんばんは。介護福祉士のハレくん(@harekunoku)です。

 

介護施設の夜勤で特に大変なのが、用事もないのにコールを何度でも何度でも何度でもDREAMS COME TRUEのように押して夜勤者を呼ぶ利用者さんの対応です。

 

僕もロング夜勤(16時間)を月平均7回以上こなしていたので、その大変さは骨身に染みております。一晩で数えきれないほど同じ利用者さんにコールで呼ばれて、最終的に鼻血が出た事もあります。(マジ)

 

5回〜10回で落ち着いてくれれば良いんですが、1時間で20回とか2時間で30回とか呼ばれてしまうと仕事にならないですよね。用事が無い事は分かっていても対応しない訳にはいきませんし、コールを押せないように手の届かないところにコールを置くような事もできません。

 

じゃあどうするか?って話なんですが、少しでもコールが減るように対策する必要がありますす。『この利用者さんはなぜコールを何度も押すのか』という事を考えて、コールが減るような対策をとるのが改善方法の1つです。

 

という事でこの記事では、寝たきりの方がコールを押す頻度が多くなる理由と改善策を共有していきたいと思います。僕が実際に行った改善策も紹介します。

 

では行きましょう。

 

寝たきりの方が用事無きコールを何度も押す根本原因は『不安』

何度もコールを押して介護士を呼ぶ利用者さんの殆どは寝たきりの方だと思います。ご自分で歩ける方は、コールを押すよりもホールに出てこられる場合が多いですからね。今日は韻を踏みます。

 

寝たきりの方がコールを何度も押す理由として、『認知症の記憶障害の影響でコールを押した事を直ぐに忘れるから』という理由が浮かぶと思うんですが、これは根本的な理由ではありません。

 

コールを押した事を直ぐに忘れるから何度もコールを押すのではなく、コールを押したい理由があるからコールを押すんです。その理由の大半は『不安だから』です。

 

利用者の声

以前、要介護5で寝たきりの方がこんな事を言ってました↓

 

「動けない分、何かを考える時間が多い。元気な時だったら何とも思わないような事も凄く気になってしまう。ヘルパーさんの表情がいつもと違うだけでも、『この人辞めてしまうんかな?代わりに来てくれる人が居なかったらどうしよう』みたいな事を考えてしまう」

 

僕たちからすれば、『そんな事…』と思う事でも、寝たきりの方からすれば『重大な事』で、不安なんですよね。

 

『何が不安なのか』という事と『その不安を和らげるためには何をすれば良いのか』という事を考えて実践すると、その方の安心感は増してコールの回数は減るはずです。

 

不安に思う事は人それぞれなので、コールがあった時に直接本人に不安な事を聞きとるのが良いんですが、僕がグループホーム勤務時代に実践した事で上手くいった例を紹介します。

 

実例

Kさんという利用者さんがいて、その方はとにかく夜眠れるまでコールを何度でも何度でも何度でも、DREAMS COME TRUEのように押す方でした。(2回目)

 

訪室しても何も喋らない事があったり、「あー良かった」と介護士の存在を確認して安心するだけみたいな事もよくありました。認知症は軽度です。

 

訪室するたびに「朝まで絶対居ますよ」という声かけはするものの、それでは一時の安心感しか得られないご様子でした。

 

しかしある簡単な対策をした事によって、その日からコールの回数が激減したんです。

 

その対策というのが、部屋の入り口にのれんをして、物を扉に挟んで15センチくらい扉を常に開けておいて、介護士がよくいる場所がドアの隙間から見える位置にベッドを移動しただけです。これだけでコールの回数は1/4くらいになりました。

 

その利用者さんは、『パッドから尿が漏れてベッドを濡らしてしまったらどうしよう』という事だったり、『今地震が来たらどうしよう』という事だったり、『朝まで誰も来なかったらどうしよう』という事が頭をよく過ぎるそうで、それがコールを押す行動に繋がっていました。

 

なので、介護士が近くにいる事が確認できるよう対策した事で、それが安心感に繋がり、コールが減ったという訳です。

 

上手くいくと面白い

介護は肉体労働と思われがちですけど、頭使う事の方が多いです。相手は人間ですからね。脳死で上手くいく訳がありません。

 

ただ、考えた事が上手くいって、利用者さんのQOLが上がったと実感できた時は嬉しいので、頑張っていきましょう。

 

という事で今日は以上です。おやすみドリカム。

 

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