こんばんは。介護福祉士のハレくん(@harekunoku)です。
『無資格者は介護の仕事に就けません』
そんな世になるまで残り半年となりました。来年度から全ての無資格の介護職員に「認知症介護基礎研修」の受講が義務付けられる事になります。国の必殺技です。
知らなかった人のために事の経緯をザックリ説明します。
認知症介護基礎研修とは
これまでは資格や経験が無くても介護職員として働く事ができたんですが、2021年度の報酬改定の時に、サービス品質の底上げを図る目的で、介護職員として働く人に認知症介護基礎研修の受講が義務付けられました。
3年間の猶予期間が設けられたんですが、時の流れは早いものです。来年度(2024年度)から完全適用になるので、「まだの人は早く受講して下さいね」とお国が言ってます。
次の資格を既に取得している人は受講する必要ありません↓
介護福祉士、実務者研修修了者、介護職員初任者研修修了者、生活援助従事者研修修了者、介護職員基礎研修課程修了者、訪問介護員養成研修(一級・二級)修了者、認知症介護実践者研修修了者、認知症介護実践リーダー研修修了者、養成施設で認知症の科目を受講した人や福祉系高校の卒業生(認知症の科目を履修していることを証明できる書類が必要)、社会福祉士、精神保健福祉士、介護支援専門員、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、あん摩マッサージ師、はり師、きゅう師、医師、歯科医師、薬剤師、看護師、准看護師、管理栄養士、栄養士、柔道整復師
新規採用の無資格者については、入職後1年以内に受講すればOKです。事業所側としては、1年以内に受講させていないと行政処分でジ・エンド。
費用は自治体によって違いがあるものの、相場は3000円前後で、研修自体も数時間で完結するため、この辺は特に心配しないでも良いと思います。そんな感じです。
この研修に意義はあるのか
介護業界の声としては、『こんな無意味な研修新設すんなよ』とか『これ以上負担増やすなよ』とか『税金の無駄遣い』なんて意見が見られますが、この研修に意義はあります。スタップ細胞はあります。(ない)
というのも、認知症に関する知識が薄いまま介護職員を続けていくのはあまりにも危険だからです。気円斬をまともに受けるくらい危険です。
勉強の機会が多い職場でしか働いた事のない介護士さんは知らないかもしれませんが、とてつもなくレベルの低い介護事業所が世の中には沢山存在しているんです。知識が無いまま日々介護業務にあたっている人が沢山います。
研修だとサボる事は不可能なので、この研修が存在する限り、介護職員として働いている人は最低限の認知症に関する知識を身につけているという状態まで持っていけますよね。
これだけで虐待は確実に減りますし、業界全体の業務負担も軽減します。
知識があろうと無かろうと介護士も人間なので仕事中にイライラする事はありますが、知識があるとイライラポイントに2段階くらいの余裕が生まれるんです。
どういう事かと言うと、10イライラポイントで虐待行為を犯してしまう人が居たとして、その人に知識があると、-2ポイント(知識分)からのスタートになるため、12イライラポイントまで虐待行為を起こさずにいられるんです(何この分かりにくい説明)。
分かりやすいところで言うと、帰宅願望を訴える認知症の利用者さんが居たとして、対応する人に認知症の知識がある場合、『これは認知症の症状だから仕方ない』と思えますが、知識が無い人だと、『うるさい!帰れる訳ない事くらい考えたら分かるだろ!』とイライラに直行してしまうんですよね。
勿論対応も下手くそになって業務負担が無駄に増えるので、介護やるなら認知症の知識だけは絶対に必要なんです。認知症の知識が無い介護士なんて、変身ベルトを持っていない仮面ライダーみたいなもんですからね。よって、認知症研修の義務化に意義はあります。
認知症に関する基礎知識と基本対応
僕も以前このブログで、認知症に関する基礎知識と基本対応という記事を書いているんですが、この記事はSNS等でかなり拡散されました。認知症に関する知識がかなり分かりやすくまとめられているので、まだ見た事のない人は是非一度ご覧になってみて下さい。リンク貼っておきます↓
【介護福祉士が解説】全国民必須の知識!認知症の基礎知識と基本対応 - 介護職員の戦闘力が上がるブログ
という事で今日は以上です。研修頑張って下さい。おやすみクリリン。
【退職・転職・就職を考えている方にオススメの記事↓】
これまでに紹介した介護士専門の転職(求人)サイトまとめ - 介護職員の戦闘力が上がるブログ
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