こんばんは。介護福祉士のハレくん（@harekunoku）です。
仕事に仕事の魅力は無い
介護士は万年人材不足で不人気職という印象を世間一般的に持たれていて、まぁ事実だとも思うんですが、他の仕事と比べて仕事として劣るかと聞かれると全然そんな事無いですよね。どんな仕事にもメリット・デメリットはありますし、介護施設で使われているシャンプーは大体メリットです。
『高年収で有名な企業だけど毎年何人も胃に穴を空けて退職していく』なんて話はザラにありますし、『真夏の入浴介助なんて比にならないくらい暑い所で仕事をしている人』も世の中には沢山居ます。全てを兼ね備えている職業なんて石油王くらいのもんです。（僕は石油王になりたい）
介護の仕事が他の仕事と比べて格別劣るなんて事は無いのに人材獲得が上手くいかない原因の1つは、介護の仕事の魅力ばかり伝えているからだと思います。
仕事内容に魅力を感じて仕事を選ぶ人なんてほぼ居ないんです。（ざわ・・・ざわ・・・）
中には、『絶対にプロ野球選手になる！（野球が大好きだから）』『絶対に漫画家になる！（漫画を描くのが大好きだから）』『海賊王に俺はなる！（ルフィだから）』『ペ・ヨンジュンになる！（あなたの事が好きだから）』と、仕事内容に魅力を感じてその職業を目指す人も居ますけど、少数です。
例えば、超大企業トヨタ自動車に、自動車等の物作りが好きで入社した人ってどれくらいいるでしょうか。大企業で安泰だから入社した人の方が圧倒的に多いと思います。
世の介護士さんだって「来年から年収1000万円でデータ入力の仕事をしませんか？」みたいな話が来たら介護士辞めてそっちに行く人が大多数になるんじゃないでしょうか。
何が言いたいかというと、仕事の魅力を伝えたところで人材は集まらないという事です。無意味。圧倒的無意味。仕事に仕事の魅力はありません。
「介護は人から感謝されるやり甲斐のある仕事ですよ！学びも多いですよ！介護やりませんか？」
と言われるよりも、
「ウチの介護施設にはお局がいません。職場内での悪口陰口は全面禁止で場合によっては法的措置をとります。ウチで働きませんか？」
「介護業界では最高水準の給料を保証します。介護福祉士としてウチで働きませんか？」
みたいに言われた方が働きたくなる人は多くなるはずです。
前者の場合、「そもそも介護の仕事に興味無いし」で終焉ですが、後者だと、「自分に合いそうな職場だ」「給料高いの嬉しい働こう」と、仕事内容以外の所に魅力を感じる人が多くなるからです。
介護が不人気なのではなく不人気な職場が多過ぎなのでは説
介護施設や介護事業所のホームページを読み漁ってみると、介護の仕事の魅力ばかりアピールしている所が多いですが、それ見て『介護士になろう（そもそも見ない）』『ここに転職しよう』と思う人なんてほぼ居ませんよ下手ですかという話です。
一方でSNSなんかを見てみると、応募がもうどうにも止まらないようなリンダ施設やリンダ事業所が沢山ありますし、求人が出ているのをほぼ見た事が無い介護施設だってありますよね。
観察してみて欲しいですがそういう所って、介護の仕事自体の魅力で人を集めようとしてません。
人間関係が垣間見えるような職場内の雰囲気が分かる写真を投稿していたり、給料に関する発言だったり、経営者の考え方だったり、そういう発信をしてます。求人を見た事がない介護施設の場合も、仕事内容以外に魅力を感じて働いている人が確実に多いです。
そんな職場の経営者たちは皆こう思っているはずです。
介護が不人気なんじゃなくて、職場が不人気なんじゃないの？（怖いな〜怖いな〜）
そもそも働き手の数が減っていますし、介護業界が色々と問題を抱えているのも事実なので、人材不足の原因は複雑で色々ありますが、伝え方を工夫すれば多少マシになるんじゃないでしょうか。
皆ただ介護士がしたいんじゃなくて、仕事はなんでも良いけど人間関係の良い職場で働きたいだけだったり、夜勤の回数が月に3回以下の環境で介護士がしたいだったりと、パッと見では分からない深層心理があるんですね。その深層心理に寄り添える職場に人材が集中するんじゃないかなという考察でした。
最後に
よく聞く話で、『スタバはコーヒーを売ってるんじゃなくて空間を売ってる』みたいなのがありますけど、それと一緒ですよね。ただコーヒーが飲みたいんじゃなくて、スタバでコーヒーが飲みたいと思わせる必要があると。コーヒーが美味いだけのカフェではだめだと。人間心理って難しいです。
深層心理には自分でも気づけないもので、人間関係が嫌で介護士を辞めたい人が、介護の仕事が嫌で介護士を辞めたいと勘違いしている事も多いですからね。気をつけて。
という事で、介護の仕事が不人気なんじゃなくて不人気な職場が多過ぎなだけ説についてでした。
おやすみペ・ヨンジュン。
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