こんばんは。介護福祉士のハレくん（@harekunoku）です。
ここ最近、訪問介護事業所が全国的に潰れまくっているそうです（言い方よ）。今年に入ってから60件もの事業所が倒産したそうで、年間で過去最多を更新してしまったという事でした。その殆どが従業員10人未満の小規模事業者だったそうです。
ソースはコチラ↓
訪問介護、今年の倒産が過去最多 全国で60件、ヘルパーが不足 ｜ 共同通信
僕ももうかれこれド零細訪問介護事業所を7年くらいやっているんですが、これまで沢山の訪問介護事業所が倒産していくのをこの目で見てきました（言い方が世紀末）。僕の周りでも倒産していくのは小規模な事業者ばかりです。
なぜそうなっているのかについて、僕なりに考察してみたので、今日はその考察内容について共有していきます。
では行くぜ。
訪問介護事業所の倒産件数が爆増している理由は大きく分けて2つ
訪問介護事業所の倒産件数が爆増している理由は大きく分けると2つになると思っているので、それぞれ説明していきます。
①訪問介護事業所が増えたから
これが1番の理由です。「訪問介護事業所がバタバタと潰れている！」と言いましても、その分増えてるんですよね。（なにそれ）
訪問介護事業所の数は4年連続で増加していて、今年に関しては去年と比べて約670ヵ所も多くなっています（なんという事でしょう）。これもソース貼っときます↓
訪問介護の事業所数、初の3万5000ヵ所超 4年連続の増加で過去最多＝厚労省統計 | 介護ニュースJoint
こんだけ増えたらそりゃ倒産する所も増えますよねって話で、当たり前倒産なんです。数字マジック的なやつですよね。
例えば極端な話、『A事業所の隣にB事業所が出来ました』となった場合、A事業所の売上はほぼ確実に落ちますよね。
B事業所が凄く頑張った結果、A事業所への新規依頼の頻度が落ちました。という話にもなりますから、ギリギリ持ち堪えていたような事業所は倒産に追い込まれてしまいます。しかもヘルパーの獲得も難しくなりますからね。
これが倒産件数が増えている理由その①です。
報酬が低い事だけが倒産の理由ではないって事で、現場の介護士からすると倒産が増えるのは悪い事ばかりではないんです。
ヘルパーは不足しているのに事業所は増えているとなると、介護士の待遇が良い事業所ほど生き残りやすくなるので、色んな意味で訪問介護事業所のレベルが上がって、居心地の良い職場が増えるって事です。
（利用者さんからしても介護士からしても凄く良い事業所だったのに、倒産する事になってしまった残念なケースも沢山あると思います）
②ヘルパーが集まらない
訪問介護事業は参入障壁が低く始めやすい事業なので、始める前の計画が浅はかになりやすく、「思てたんと違う〜」となってすぐ辞めていく方も正直多い印象です。
構造的に薄利多売なので、介護事業一本でバリバリやっていこうと志を持って始めた人は、「仕事取って沢山ヘルパー雇ってガンガン行くぞ〜」と気合い十分だったと思うんですけど、いざ蓋を開けてみるとヘルパーが集まらない事態に直面します。（有効求人倍率15.5倍）
『事業所を成長させたいけど、求人出してもヘルパー来ないし、もういっそ辞めてしまおう』みたいな諦めテンションで廃業を決める方が多いんですよね。今年は物価の高騰も重なったのでその現象に更に拍車がかかっているような気がします。
ここに関しては「もっと介護報酬上げろよ」って感じですよね。ヘルパー確保の労力を考えると、他の事業に力を入れた方が儲かると思ってしまう人も多いんだろうと思います。割に合わないと感じてしまうんですね。
まとめ
という事で、訪問介護事業所の倒産が増えている理由は、①訪問介護事業所自体が増えて競争が激化しているからと、②報酬が低い事などが原因でヘルパーの確保が上手くいかず、思うように事業が拡大できない事により未来を悲観してしまうからが2大理由ではないか。という内容でした。
僕の事業所がド零細なのに潰れてない理由なんですけど、コストを極限まで抑えているのと、借金が無いのと、元々そんな大きな事業所にするつもりがないのと、元々介護報酬だけに頼るつもりが無かったのと、自分らで現場に行ってるからです。
何者にもなれない生き方ですけど、気にいってます。
以上です。おやすみA事業所。
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